「OSAKINI プロジェクト」2021年度事業の報告会を実施しました(前編)

報告会

「OSAKINI プロジェクト」がスタートしてから約1年が経過した2022年3月18日、関係者の方々に向けて事業についてご報告するオンラインイベント「令和3年度 鹿児島県大崎町 OSAKINI プロジェクト報告会」を実施しました。

新型コロナウイルス感染拡大の影響により、急遽オンラインに切り替えて開催しましたが、総勢80名以上が参加してくださいました。

開場

冒頭では大崎町のリサイクル施設を実際に視察しているような体験ができる、取り組みの概要がまとまった「OSAKINI ツアーズ」のダイジェスト版の動画をご覧いただきました。

参加者の中には大崎町にまだいらっしゃったことのない方もいらしたため、気持ちだけでも現地に来たような気分を味わっていただけたのではないかと思います。

大崎町SDGs推進協議会(以下、協議会)の中村事務局長より開会宣言。参加いただいた方々からはあたたかい拍手をいただきました。

次に、大崎町を代表して東町長からのご挨拶。大崎町のリサイクルの取り組みに端を発し、SDGs達成に向けて、協議会が設立されたことが説明され、連携いただいている方々への感謝が伝えられました。

第1部:2021年度で構築された「OSAKINI プロジェクト」の骨格と今後の展望

次に、協議会の専務理事の齊藤より協議会事業の概要を振り返り、今後の展望についてご説明しました。

こちらのWEBサイトのトップページにも記載があるように、協議会が掲げるビジョン「リサイクルの町から世界の未来をつくる町へ」や、理事としての参画団体を紹介しました。

また、事業のプロセスを図式化したマップをご覧いただきながら、協議会が4つのステップでビジョンの達成を目指していることを詳しく説明しました。

事業プロセスのステップ1は「調査 / 研究」です。科学的な知見をベースとして、よりよい未来を選択できるよう、科学者・研究者との連携をおこなっていく段階です。例えば、大崎町の取り組みはリサイクル率日本一として注目されていますが、環境負荷という観点では、どの程度の効果があるのかは調査の余地があります。

まちとして本当により良い未来を選択していくために、土台として調査や研究も必要だと考えています。このプログラムを「サーキュラーヴィレッジラボ」と名付け、国立環境研究所との共同研究などを行っています。

ステップ2は「開発 / 展開」。「開発」は、大崎町がリサイクルの取り組みを続けてきたことで見えてきた、これからの社会に必要なサービスや製品などを生み出していく段階です。

具体例としては、凸版印刷様と近隣の酒造メーカー様とが連携してチャレンジしている焼酎の紙パックの見直しを紹介しました。

一般的に流通している焼酎の紙パックは、内側にニオイ移り防止のアルミシートが貼られているものが中心ですが、凸版印刷様の新たな技術によって、より精度の高いリサイクルが可能となります。

企業と連携して環境負荷の低い商品やサービスを生み出すことによって、資源循環の質を高めて行くことを目的としています。

「展開」は、大崎町が培ってきたリサイクルの取り組みを社会全体に広めるべく、学びに来る人々の受け入れや、学校での教育プログラムの実施、情報発信をする段階です。

2021年度は、451名の視察・研修の受け入れがあったことや、WEBや新聞などのメディアに170件も取り上げていただいたこと、そして今後他の自治体様へ大崎町の資源循環の取り組みを導入していく展望についてご説明しました。

そしてステップ3は、サーキュラーヴィレッジ大崎町の実現です。

サーキュラーヴィレッジ

循環型社会を達成するために、大崎町として目指す未来像を一つひとつ具現化していこうと考えています。2022年度以降は、具体的な計画を作成していく予定です。いただいたご寄付なども活用しながら推進してまいります。

まだまだはじまったばかりですが、ご参加いただいている多様な関係者の方々と密に連携して事業を進めて参ります、というメッセージで締めくくりました。

続きはこちら:「OSAKINI プロジェクト」2021年度事業の報告会を実施しました(後編)

(文・企業連携担当 井上雄大)

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