子ども向けリペアワークショップを開催しました

アップサイクル メグルカグプロジェクト

「メグルカグプロジェクト」とは…

「メグルカグプロジェクト」は、小学校から廃棄予定となっていた大量の机・椅子をリユース・アップサイクルしていただく方々を募集し、実際に再利用をしてもらったプロジェクトです。

募集記事:「メグルカグプロジェクト」始動!廃棄予定の椅子と机をユニークなアイディアでアップサイクルする団体・個人・企業を募集!
2023年5月から募集を行い、たくさんの事業者や個人の方々に参加いただき、無事家具の排出は完了しました。さまざまな活用事例の中で、近隣の事業者の方を対象に記事も作成しました。

事例1:「メグルカグプロジェクト」事例紹介|山中醤油株式会社
事例2:「メグルカグプロジェクト」事例紹介 N. garage(エヌガレージ)
事例3:「メグルカグプロジェクト」事例紹介 川森鉄工所

そして今回は、隣の志布志市から参加いただいた放課後等デイサービス リアンの先生方と子どもたちと一緒に、古くなった家具を使いやすく工夫するワークショップを実施したので当日の様子をご紹介します。

※個人情報保護の観点から一部の写真を加工しています。

ワークショップ実施のキッカケ

会場の外観(HPより参照)

ワークショップは、鹿児島県志布志市の株式会社FLC放課後等デイサービスリアン(以下、リアンさん)の教室にて実施しました。ここには小学生から高校生までの子どもたちが在籍し、一人一人の特性に応じたプランを組み、社会性を身につける取り組みが行われています。

先生たちが家具選定を行う様子

リアンさんは、子どもの療育環境を適切に整える必要があるものの、施設整備に十分な費用をかけることが難しい状況だった中でメグルカグプロジェクトを知っていただき、今回ご参加いただきました。

実際に家具を受け取る際には、子どもたちが問題なく使えるものか一つ一つ丁寧に検討をされていたことが印象的でした。その背景として施設の特性上、椅子や机のガタツキなどはトラブルになる可能性もあり、古い家具を導入することがリスクになる可能性があるとのことでした。

私たちとリアンさんは対話を重ね、このような古い家具を再利用することのハードルを下げるために、児童参加型で家具を使いやすくするワークショップを行うことになりました。

「無理なく使える」を一緒に体験する

当日の作業風景 一人が作業するのをみんなで見守るようなあたたかな雰囲気でした

当日は「重くて一人で運べない」、「ガタつきが気になる」、「高さの調整が難しい」といった、使いづらさを解決するために、3つの簡単な作業を行いました。

  1. 木製机の足にキャスターをつけ、一人でも持ち運び可能にする
  2. 椅子の足にゴムを取り付け、ガタつきをなくす
  3. 子どもたちの身長に合わせて、机・椅子を調整する

作業自体は地味な内容であることも含め子どもたちの参加具合が心配でしたが、終始熱心に説明を聞き、楽しそうに作業に参加してもらえました。

自分で付けたキャスターを使って机を運ぶ様子

先生方からのコメント

当施設は今年度4月より開所し、まだまだ様々な物品が不足している中、4月にこちらのメグルカグプロジェクトを知りました。
 本来は行き場をなくし、廃棄される予定の机や椅子を再利用する形で、引き取り先を探しているということだったため、直ぐに連絡させていただきました。
 初めて拝見させて頂いた際、歴史を感じさせる古さではありましたが、使用に何ら問題も無くこのプロジェクトに共感を感じ、ぜひ利用させていただきたいと思いました。
 引き取りのお話が進む中で、子どもたちにより安全に、より使いやすくするためにその後のリペアワークのご提案のお話もいただき、今回の運びとなりました。
 実際、子どもたちもリペアワークに参加したことで、自分たちが日ごろ使用している物に、歴史があり、めぐっていくものだと気づき、より一層愛着が沸いたように感じます。 帰りの会においても、一日の感想を発表する時間があるのですが、その発表の中でみんな「楽しかった」と教えてくれたので素敵な思い出になったのだと思います。
 安全に使いやすく改良し、なおかつ子どもたちへ思い出の残る良い経験をさせていただきとても感謝しております。本当にありがとうございました。

【株式会社FLC放課後デイサービスリアン、杉山義和さま】
高さを調整する様子
実際に座ってみてしっくりくるかなどを一緒に話しながら進めました

最後に

メグルカグプロジェクトでリユース・アップサイクルにつながった家具たちは、本来は解体され最終処分されてしまいます。しかし、欲しいと思う人のもとへ家具が渡る機会があれば、まだまだ活用可能な家具はたくさんあります。
本プロジェクトによって廃棄予定だった家具たちは、ものづくりをする方から教育現場の方々まで幅広く活用していただく機会をつくることができました。そういった現場に立ち会えたことで廃棄物の削減にとどまらず、たくさんの副次的な効果があるということも認識することができました。

(文・インターン 髙橋知成)

プレスリリース

https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000023.000085406.html

クレジット

ご協力いただいた方々

株式会社FLC放課後デイサービスリアン

杉山 義和 様
福岡 直子 様
加治木 綾乃 様
外牧 愛 様
生徒のみなさま

TOP