オンラインで第5回「OSAKINI Cafe」が開催されました

OSAKINI Cafe サーキュラーヴィレッジラボ

大崎町SDGs推進協議会(以下、協議会)では、循環型社会の実現のため、大崎町や未来の社会に必要な評価・研究・実践を科学的知見から行うプロジェクトである「サーキューヴィレッジラボ」を展開しています。 

9月6日(水)、ラボが主催している「OSAKINI Cafe」の第5回を実施しました。「地域のエネルギーのいまとこれから」というテーマで、三ツ輪ホールディングス株式会社の経営戦略本部マネージャーである中島雄平さんと、西粟倉百年の森林でんき株式会社の代表取締役である寺尾武蔵さんをお招きし、参加者のみなさんと一緒にお話を伺い、テーマについて考えました。

「OSAKINI Cafe」とは

様々な分野の研究者や専門家の方々と、大崎町の住民の皆様が、カフェのような感覚で、大崎町の一歩先の未来の姿をともに考え、意見交換をする月に1度のイベント。

半年間の定期開催を通じて、実現したい未来のイメージを共有するとともに、実現に向けて協働できるネットワークを広げることを目的とした場です。

ラボの所長である大岩根 尚さんが店長を、協議会のスタッフが店員を勤め、毎回ゲストをお招きして開催します。

当日の様子

今回ははじめてのオンライン開催。そのため大崎町外の方が半数以上いらっしゃいました。

いつもの会場開催と同様、最初は冒頭のチェックイン(自己紹介)から。

大崎町の取り組みについて学んで自分のまちに持ってかえりたいという意見が聞かれ、近隣地域からも注目度が高まっていることを感じました。

自己紹介の後は、ゲストの寺尾さんから電力についての基礎知識をレクチャー。

電気がそもそもどうやって作られるかや、各発電方式のメリットやデメリットなど、知っているようであやふやだった電気について、前提となる知識を教えていただきました。

ゲストの寺尾さん。西粟倉からオンラインで繋いでいただきました。

最初は、電気というエネルギーの性質など、基本的なことからレクチャー。

その後「最近、電気の値段が上がっているのはどうしてですか?」とラボ長から質問があり、中島さんからそれに応える形で電力供給や販売についてご説明してもらいました。

その後は地域で電力を自給していくことに関し、ゲストのお二人が所属する西粟倉百年の森林でんき株式会社の事例をもとにご紹介いただきました。

西粟倉は山あいの村で「森」という地域資源が豊富だったからこそ、それをフル活用した電力供給のあり方を考えたという話は、大崎町における地域資源を改めて見直す重要さを感じました。

西粟倉の事例を聞いて「村全体の電気を賄えるようになった場合、電気料金等はどのようになっていきますか?」という質問も。中島さんによると、相対契約が始まれば、通常の電力大手よりも安い金額で供給できる可能性があるとのこと。地域に住む人にとっては地域の持続可能性が上がり、さらに電気料金が下がるなんてとても嬉しいですよね。

最後に、大崎町における再生可能エネルギーの可能性について伺いました。簡単なシミュレーション結果によると、風力・水力・地熱は難しいそう。まずは公共施設の屋上などに太陽光パネルを設置するところからはじめ、大崎町が目指す循環型の社会にふさわしい、地域資源を活用した独自の再エネを開発していくのがいいのではないかと提案いただきました。

西粟倉では、地域で電力を自給することと並行して、地域の方に電力を身近に感じてもらい、自分達の地域としてどう選択していくのが良いのかを考えていただくために、普及啓発活動を積極的に行っていることもご紹介いただきました。

参加者の方々の感想

「(西粟倉の話を聞いて)電力を生み出すことと移住者が増えることが両輪になっている取り組みはとてもいいと思いました。」

「地域の自然や風土、住民の生活や産業創出、環境保護、脱炭素、エネルギー政策、経済原理含めて、どれかだけを追求するのはどこかに歪さをもたらすことになることを改めて考えさせていただきました。」

平日夜にオンライン実施したことで、普段の会場開催では参加が難しい方にもご参加いただける会となったと思います。ご参加いただいた方々、ありがとうございました!

(文 井上雄大)

当日の様子をグラフィックレコーディングでも!

クレジット

登壇

  • 三ツ輪ホールディングス株式会社 経営戦略本部マネージャー 中島雄平様
  • 西粟倉百年の森林でんき株式会社 代表取締役 寺尾武蔵様

アーカイブ

グラフィックレコーディング:  大保 拓弥(パッション)様

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