トヨタ自動車株式会社の皆さまにお越しいただきました!

企業研修 企業連携 視察

大崎町には、リサイクル率日本一の町として、町外から多くの視察希望の方々が訪れます。

今回は、トヨタ自動車株式会社(以下、トヨタ自動車)の先進プロジェクト推進部が推進している「社会課題DeepDiveプログラム」に参加している5名の参加者と、プログラムを運営している事務局の皆さまにお越しいただき、企業連携の一環で、現地調査のコーディネートをさせていただきました。

「社会課題DeepDiveプログラム」とは、トヨタ自動車の技術力と社会課題とを結びつけることによって、新規事業創出をしていく仕組みのこと。2020年に、トヨタ社内で始まった取り組みです。プログラムはその名の通り「社会課題を深掘り」していくために、現地のプレーヤーへのヒアリングを重視しています。

今年度のテーマの一つが「環境・資源」ということで、大崎町を現地調査先として選んで来ていただきました。

社会課題DeepDiveプログラムについて

私たちも、トヨタ自動車の皆さんと連携をすることで、世界標準となるような新規事業が大崎町から生まれるのではないかという意気込みで臨みました。

現地行程を考えるにあたって重視したのが「いかに参加者の皆さんとミクロだけでなくマクロな視点で危機感を共有できるか」でした。

写真とともに、今回の視察研修を少し振り返ってみたいと思います。

大崎町の名所や各施設をご案内

御一行が到着して、まず向かったのは大崎町や隣の志布志市、鹿屋市を見下ろすことができる、草野岳の山頂にある「いこいの森」という広場です。

朝から小雨が降り、パッとしない天気でしたが、頂上に着く頃には晴れ間も見えてとても綺麗な町並みを一望することができました。

皆さまにも、広がる田畑の大きさと空の広さにとても感動いただいた様子でした。

大崎町の全容を見たところで、気持ちを大崎町モードに切り替えることを狙いとして、それぞれ今の気持ちを一言ずつ共有しました。

次に、大崎町が誇る埋立処分場、有機工場、そおリサイクルセンター等をご案内しました。

特に有機工場やリサイクルセンターにおいては、コスト削減のためにいかに効率的に施設が運営されているかについて、皆さんも驚かれていたようでした。

生ごみ・草木を堆肥化している大崎有機工場
そおリサイクルセンター

施設見学の後、社会課題を深く掘り下げるため、地域の方々へのヒアリングとして大崎町長、役場の職員、大崎農園、有限会社そおリサイクルセンター社長、衛生自治会理事の方々へも話をお伺いしました。

埋立処分場の延命化を目指して、それぞれが意思を持って進めて来られたことが良くわかるヒアリングとなりました。

資源ごみ回収現場見学を経てそれぞれの気づきを共有

2日目の朝は資源ごみの回収現場見学へ。

プラスチックごみの量の多さに、びっくりされている方もいました。ここでは、集落のお母さん、お父さんと皆さまとで自然と会話が生まれていたり、時にはごみを運ぶお手伝いをするなど、とても素敵なコミュニケーションが図られていたと感じました。

2日目のお昼には、皆さまにも分別体験をしていただくため、お弁当を注文し、くにの松原キャンプ場内のテラスで食べました。

食事を終え、それぞれ炊事場で容器を洗っていただきましたが、ソースの小袋まで洗うことに驚かれている方も多かったです。

お昼の後は、まとめの時間として、2日間のヒアリングや見学を通じて学んだことを次の行動に移すためのワークショップを実施。

ワークショップのコーディネートは、2021年10月に大崎町のサーキュラーヴィレッジラボの所長に就任された大岩根尚さんが担当しました。

すぐに議論に入るのではなく、気持ちを落ち着かせ、本当にやるべきことを考えるマインドセットに切り替えるために、焚き火を囲って静かな時間を過ごしました。

気持ちがリセットされたところで、2人1組になって、振り返りシートを使ったペアワークを行いました。

  • この学びの旅の全体を通して自分の内側で起こっている変化(気づきや学び)があれば教えてください。
  • 事前セッションも含めた今回の旅を通して見えてきたあなた自身の可能性やビジョンがあれば教えてください。
  • 改めて、あなたの人生にこの旅があったことの『意味』があるとすれば、それはどんなことでしょうか。いつかの未来に、この場のことをあなたはどのように振り返るでしょうか。

など、こちらで準備させていただいた問いかけに対して、ペアで話をすることで、それぞれが改めて感じた「真のやるべきこと」を整理していきました。

2日間を振り返ってみると、改めて大崎町には世界に誇れるコンテンツがたくさんあり、20年に渡って将来世代のために実践されてきた方々が身近にいらっしゃる環境は、とても貴重だと感じました。

そんな地域の魅力は、トヨタ自動車の皆さんにもたっぷりと感じてもらえたらと思います。

大崎町SDGs推進協議会の企業連携担当としても、今回の研修型の視察は、大きな可能性を感じるものとなりました。

今後も大崎町から未来づくりへのヒントとなる情報を届けられるような、研修受け入れや企業連携を進めていきたいと思います。

(文・企業連携担当 藤田香澄)

TOP