大崎町内の小中学校の先生たちと教員研修をおこないました

人材育成 教員研修

大崎町の全小中学校の先生方に向けて、町のリサイクルの取り組みに関して、教員研修をおこないました。今回の研修は、夏休み期間に行われる、教育委員会主催の自主参加型の教員研修です。

複数のテーマの中から環境教育というトピックを選んだ、計13名の先生方と一緒に大崎町のリサイクルの取り組みについて学びます。

当日は、そおリサイクルセンターの見学と大崎町役場環境対策係の松元昭二さんによる説明に加え、学びをより深めるためのワークをおこなうため、私たち大崎町SDGs推進協議会が参加させて頂きました。

教員研修
大崎町の今までの取り組みを説明されている、大崎町役場住民環境課の松元昭二さん

先生方は町内のいくつかの学校から、有志でお集まり頂きました。

初対面の方や、教員の方のみならず、校長・教頭先生もいらっしゃったため、まずは自己紹介を兼ねてアイスブレイクを実施。年齢も立場もばらばらのチームを、4つ編成しました。

名前に一言つけ加えるテーマは、夏休み中の実施ということで、「この夏一番楽しみにしていること」。

趣味、新しくチャレンジしたいこと、夏の風物詩まで、個性溢れる話題提供が重なり、それぞれのプライベートな部分も垣間見え、適度に緊張感がほぐれたようでした。

教員研修

今回のワークのゴールは「大崎町の子どもに向けた社会科見学ツアー」を作ること。

そのため「ワークの最初に社会科見学ツアーを実施することを前提に、今からの時間を過ごしてください」とお伝えし、資源ごみの中間処理施設である「そおリサイクルセンター」の見学を行いました。

そおリサイクルセンター
そおリサイクルセンター

施設見学を行ったあとは、松元さんからリサイクルの歴史、現状や今後の展望を説明して頂きました。

働いているのは大崎町の学校でも、住んでいるのは町外という先生も、珍しくありません。けれど先生が子どもたちに対して、地域の取り組みを紹介・説明する機会があります。そのため、現場の方々の声に真剣に耳を傾け、多くの先生方がたくさんメモを取っていらっしゃいました。

施設見学や松元さんからの説明を終え、早速社会科見学ツアーの作成に移ります。

ワークの最初に、先生方が子ども達に伝えたいポイントや、自分が感動した点を各グループで共有しました。

教員研修

次に、子どもたちに伝えたいポイントを元に、どんな場所にどの順番で行くかを話しあって頂き、ツアーの行程を作ります。

教員研修

そして、各グループの考えた行程を発表して頂きました。

ツアーの行程にはそれぞれのグループの個性が出ており、住民の協力体制に着目していたり、民間と行政の連携に着目していたり、大崎町がインドネシアにリサイクルの技術提供をしているところに着目し、ツアーの最終目的地をインドネシアと設定するグループもありました。

最後に先生方からご感想を頂き、研修を締めくくりました。

教員研修
教員研修

大崎町外に住んでいる先生方がらは「リサイクルの目的や内容について知らなかったので、学ぶことができてよかった」「リサイクルの取り組みは、様々な教科の視点から学ぶことができるので、今後の授業に活かしていきたい」という感想を頂きました。

大崎町の取り組みを、より自分ごととして考えられるようにする施した工夫

実は、今回の研修の冒頭で、先生方にはある手紙を読んで頂いていました。

手紙

手紙の内容は、大崎町の架空の生徒からの「大崎町の取り組みは最近すごいと言われているが、どうしてなのかが分からないので教えてください」というもの。

この手紙の差出人である松元しょう子ちゃんに答えられるよう、ツアーをつくってください、という導入でした。

こうした手紙を作って先生方に投げかけたのは、実際に子どもたちが大崎町の取り組みやリサイクルの価値に対して、疑問に思っているのではないだろうかと考えたためです。

リサイクルの取り組みを続け、今後世界で循環型社会を構築していくために、子どもたちには、まず自分たちの住む町の取り組みの背景と実情を知って、誇りに感じてもらいたい。そのためには、子どもにとって身近な大人である先生方に、まずは理解していただくことが大事だと改めて感じました。

学んだことを、実際の教育に落とし込む方法にはまだ課題もありますが、子どもたちはもちろん、子どもを取り巻く大人と共に、学べる機会を作っていきたいと考えています。

先生方と初めて直接お話をすることができ、今後の連携が見えてきた素敵な時間でした!

(文・人材育成担当 森川和花)

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