グアテマラの皆さまが研修に来られました

視察

 2024年9月24日(火)から26日(木)にかけて、中米グアテマラの各自治体の市長や大統領府の職員の方々、合計16名が大崎町に来られました。

 これは、独立行政法人国際協力機構(JICA)グアテマラ事務所が主催をする「行政能力強化」研修の一環で行われたもので、大崎町では「大崎町総合計画等とサーキュラーヴィレッジ計画との関連性」及び「住民参加型のごみ行政」を学ぶ目的でいらっしゃいました。

今回はその様子をご紹介します!

グアテマラってどんな国?

 大崎町へは、リサイクルの取り組みを学びに毎年様々な国からの視察団がいらっしゃいますが、グアテマラは初めてです。同じ中米地域ですと、東京オリンピックからのホストタウンの関係で、トリニダード・トバゴのリサイクル視察団や陸上選手が大崎町を訪問されています。

 グアテマラは、人口が1,660万人で4割がマヤ系の先住民族です。そのため、今回視察に来られた方の中にも、先住民族をルーツに持ちスペイン語ではない地方言語を話される方もいらっしゃいました。

産業面では、グアテマラコーヒーが日本では馴染み深いと思います。お土産には美味しいコーヒーをいただきました。また通貨の単位でもある「ケツァル」はグアテマラの国鳥で、その美しさから手塚治虫の火の鳥のモデルにもなったんだとか。そんな日本との繋がりもあるんですね。

 グアテマラの自治体は大小様々ですが、いずれも予算規模は非常に小さく、大崎町と同じ人口規模のテクティタン市では年間2.9億円で、これは大崎町の予算規模の1割未満です。また市が実施する事業が市の開発計画に沿った形で行われないケースも多々あり、どうしたら実効性のある計画が立てられ住民参画のもと実行できるかが、今回の研修の学びの目的となりました。

大崎町での滞在スケジュールと当日の様子

大崎町では通常の視察行程に加えて、役場表敬訪問や小学校訪問なども行いました。

<滞在スケジュール>

▼9/24(火)

9:30〜11:00   大崎町役場表敬訪問

13:30〜17:00 大崎町総合計画・総合戦略、サーキュラーヴィレッジ計画の説明

▼9/25(水)

10:00〜12:00 埋立処分場、大崎有機工場視察

12:00〜13:30 野方小学校訪問

14:00〜14:30 そおリサイクルセンター視察

14:30〜16:30 大崎リサイクルシステム講座

▼9/26(木)

06:30〜8:00 資源ごみステーション視察10:00〜11:30 まとめ

大崎町役場表敬訪問の様子
各種計画説明の様子
リサイクル関連施設訪問時の様子
地元テレビでも報道されました!
リサイクルに関する座学の様子
資源ごみステーション視察の様子
最終日(まとめ)の様子

子どもたちとの交流

 グアテマラの方々と子どもたちの交流の機会をぜひ設けたいという思いで、野方小学校への訪問と学校給食を通じた子どもたちとの交流を組ませて頂きました。

 5、6年生が合唱やリコーダー演奏で盛大に歓迎をしてくれました。給食を食べている間も、クイズタイムと題して、グアテマラのおすすめの場所や、学校では宿題があるかどうかを聞いたりして、とても盛り上がりました。

グアテマラの方は、子どもたちがそれぞれの役割に基づいて自分たちで給食配膳をしている様子や、食べ終わった後に手際良く牛乳パックを洗っている様子に感激されていました。

実際にグアテマラの方から以下のような学びの感想をいただきました。

  • 学びは子どもの頃から始まる。 生徒が一緒に生活しながらどのように教育され、生徒としてどのように規律正しく生活しているか観察できた。
  • 生徒がごみや牛乳の入った容器をどのように洗浄し、分別するかを学んだ。
  • 大崎町役場が示していた、教育は家庭や学校から始めるべきだという意見に激しく賛同する。
  • 子どもたちの中には、簡単な英単語を話せる子もいたので、国際的なコミュニケーションを身につけるために英語の授業を実施しているのが良いと思う。

視察受け入れを振り返って

最終日はまとめの時間ということで、グアテマラの方から大崎町で学んだことや、今後の活動に活かしたいことについて発表して頂きました。

皆さまからいただいた学びのコメントをご紹介させて頂きます。

  • さまざまなリサイクルシステムの現場を訪問した際に生じた疑問について、最後に話を聞くことで明確にすることができた。
  • リサイクルシステムのプロセスは自治体だけの責任ではなく、さまざまな関係者(民間企業や住民)の責任でもあることを学んだ。 また、住民を対象とした継続的な勉強会が必要であること、幼い頃から教育すれば、子どもたちは私たちの最良の味方であることを学んだ。
  • 優れたリサイクル・プロセスは家庭から始まり、その結果、選別されたごみをリサイクルする民間企業と提携するに至った。
  • ごみをリサイクルするプロセスは何年も続けているにもかかわらず、トレーニング(リサイクルに関する研修)も継続的に行われている。

グアテマラの皆さまの受け入れを通じて、大崎リサイクルシステムがどういった方々の連携のもと成り立っているのか、そして自治体の各種計画がどのように機能しているのかを再確認する良い機会となりました。
視察研修に関わっていただいた皆さま、本当にありがとうございました!Adios!

(文・事務局員 藤田)

クレジット

視察受け入れにご協力いただいた皆様

  • 大崎町役場 町長、環境政策課、企画政策課の皆さま
  • 大崎町議会議長
  • 曽於南部厚生事務組合清掃センターの皆さま
  • 有限会社そおリサイクルセンターの皆さま
  • 野方小学校 校長先生、教職員、子どもたちの皆さま
  • 南中組集落の皆さま

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