あなたとおおさき未来デザイン会議 DAY1 開催レポート
令和6年11月30日より『あなたとおおさき未来デザイン会議』(以下:未来デザイン会議))が始まりました(主催:大崎町SDGs推進協議会)。来年3月にかけてDAY1からDAY5まで開催予定になっています。そこで各回の内容を皆さんに共有したいと思い、開催レポートを作成しました。これからの大崎町を想う参加メンバーがどんな未来を描いていくのか。温かい目で読んでいただけたら嬉しいです。
<目次>
オープニング
DAY1には、大崎町内でさまざまな分野で事業をされている12名が参加しました。
はじめに、大崎町SDGs推進協議会・専務理事の井上雄大より、未来デザイン会議における趣旨や想いの話がありました。
「大崎町SDGs推進協議会が立ち上がり4年が経とうとしています。まちの皆さんのサポートもあり、関わる方々も増え、日々のまちの風景も変わってきたと感じています。そんな中で大崎町の次の未来をつくっていけるこの機会が開催できることは喜びでしかありません。」
続いて大崎町SDGs推進協議会・事務局の大保拓弥よりプログラムの全体像やDAY1の目的・流れなどの説明がありました。
「未来デザイン会議ではみなさんと次の3年間で何をつくっていくのか?それを一緒に考える時間にしたいと思っています。」
「いろんな面白スキルを身につけながら皆でまちの未来をデザインする。それが未来デザイン会議のコンセプトです。」
アイスブレイク
オープニング後は、全体で円になり1人ずつ自己紹介。DAY1の目的の一つが「参加者同士が顔を合わせ、一緒に企画づくりを進めるための良好な関係をつくる」こと。そのためにお互いの顔や名前、普段何をしているのかなどを知る時間となりました。
ペアインタビュー
アイスブレイクが終わり、場の雰囲気が温まってきたところでペアインタビューへ。目的は「これまでを振り返り、未来を語り、このプログラムに参加している意味があるとしたら何かを考える」こと。なるべく初対面同士でペアを組み、ペアインタビューが始まりました。
注意点として
・(聴き手)話し手に対して相槌を打つなど寄り添いながら話を展開していくこと。
・(話し手)リラックスしてありのままの自分をさらけ出すこと。
・(両者)沈黙の時間を大事にすること。沈黙は自分の内側と対話をする時間でもあるため。
が挙げられました。
ペアインタビューの内容は「ワーク」の時間でも使用するため、各々話し手に耳を傾けながらメモをとっていました。
まだ出会って1時間も経っていないのに不思議とお互いのことをありのまま語る時間。少しずつ、少しずつ良好な関係が醸成されているのがヒシヒシと伝わってきました。
新しいツールや考え方をインプットする
レクチャーはワークショップデザイナーの上林昭さん(通称:カンバさん)。テーマは「未来の相棒 生成AIを活用しよう」という内容で話が展開されました。
<上林昭さん プロフィール>
1967年東京都大田区生まれ。ワークショップデザイナー、人間中心設計専門家として、企業研修、地方自治体の取り組み、大学教育活動など幅広い場面で活動を展開しており、個人や組織の潜在能力を引き出すための「場」のデザインに注力しています。また、日米韓のプリンター業界で30年以上のキャリアを持ち、戦略立案や人材育成に携わってきました。多文化環境で培った柔軟な視点を活かして潜在的な問題の発見や課題解決を目指しています。
https://m.facebook.com/Akira.Kambayashi/
冒頭では生成AIの歴史に始まり、現在多くの人が使用しているチャットGPTの機能について話がありました。
「ホワイトカラー(※1)といわれる職業のほとんどの部分が生成AIでできてしまう時代になっています。そんな時代における人間の役割は、AIへの“指示”とAIからの出力に対する“判断”です。」
(※1)事務職や営業職、弁護士やプログラマーなどの専門職、医師などの研究職などといった、主に知的・専門的な職種に就いている人々のことを指す用語。
「プロンプト(※2)と呼ばれる指示文をどのように表現するのか。チャットGPTから返ってた言葉などに対してどう判断し、活用していくのか。そこが大事だと思います。」
(※2)AIとの対話のシステムにおいて、ユーザーが入力する指示や質問のこと。
実際にツール、考え方を使ってみる
続いてはワークへ。ワークの目的は「新しいツールや考え方をインプットする」「明日からでも使える技術を身につける」です。レクチャーの内容を踏まえ、チャットGPTとGamma(ガンマ ※3)を使用し、ペアインタビューで各々が話した内容に基づいてスライド作成が進められました。
(※3)ドキュメントやウェブページなどを数秒で生成し、実用的なファイルを作成してくれるAIのこと。
同じ文章でも入力するタイミングや人によってアウトプットされるものが違ってくるのだとか。
参加者の半分以上は生成AIが初体験ということで悪戦苦闘するシーンもありましたが、上林さんの伴走やグループ同士で相談し合いながらそれぞれのスライドが出来上がっていきました。
ワーク後は「生成AIを使ってみてどうだったか?」についてグループ内でシェアする時間も。イメージ通りに作成できた人もいれば、そうでない人もいて、お互いの仕上げたスライドを共有しながらブラッシュアップしていきました。
上林さんへの質問時間では「●●と△△という生成AIの名前がよく聞くがその違いは?」「仕事で活用したいのだが、無料で使える生成AIはあるのか?」「生成AIを使う上での注意点は?」など話が行き交いました。
まとめ
まとめではグループで今日の感想を共有する時間があり、その後、次回の案内がありました。
そして、最後にDAY1の締めくくりを上林さんからいただきました。
「ワークでイメージ通りに作成できなかった人もいると思います。その場合は、指示(プロンプト)を工夫することをオススメします。」
「文章を具体的に表現したり画像を差し替えることでイメージに近いものが出来上がると思います。どんどんトライアルしてクオリティを上げてもらえたら嬉しいです。」
<参加者アンケートの一部紹介 アンケートより抜粋>
・今回のテーマはITスキルの向上かと思いますが、その過程で自らの人生を他人に話すことにより、自分が今までどのような人生を歩み、今の自分がどのような人間か、また将来どのような人生を歩みたいかを気づかせていただきました。このロジックは大崎町様に置き換え大崎町様をどのような街にしたいかを考えていきたいと思います。
・ChatGPT以外にもたくさんの種類のAIがあることと、それぞれの得意なことがあることを学べました。なんとなくAIを使いこなすには高度な知識が必要な気がして難しいかなと思っていましたが、あの短時間でスライドが出来たことに驚き、楽しさもあり、やってみれば出来そう!と思えました。AIを身近に感じる機会をつくってくださりありがとうございました。
取材・執筆・撮影:上 泰寿(ケアの編集者)
クレジット
登壇
- 上林 昭様(ワークショップデザイナーユニット「グリサン」)
アーカイブ
- 取材・執筆・撮影:上 泰寿様(ケアの編集者)
- パネル制作:中原 未央様(合作株式会社)